身近なお話

私の感想文
それは、過去だったり、現在だったり、少しだけ先に見えるものだったり

生死をさまよった猫は?

成猫としてやってきた猫ですから、当然、この子の過去を知らない
知らないどころか、年齢もやや不詳
医師に言わせると、推定ですが3~4歳ぐらいかな?
なら、我が家の長女とほぼ同年配って事になりますが
我が家の長女こと、コテツに「よろしくね」と同意を求めると
「フン・・よろしくって言われてもね・・」相変わらず愛想が悪いので、ごめんね


そういった経緯ですから、早速病院で
ワクチン、ついでに去勢と、家族になるための手続きに大出費でした(笑)
思えば、お人よしですよね、我が家は
他猫の集団がこうして徐々に膨れていったのです
彼は、人間様には愛想がすこぶるよろしかったのですが
猫同士のコミュニケーションは如何だったか?知る由もない飼い主でした

そうそう、思い違いの猫でしたっけ・・
一か月後は、丸々と太りすぎて、ただの・・雑種でしょうってね
それで、いいのですよ、我が家は名だたる猫はいませんから・・


しかし、我が家へ来て2年も経っていない頃から、どうも持病が発覚
寒さに弱いのか、冬になるといわゆる「膀胱炎」症状を発症するのです
見ていると可哀そうで・・
なきながら排尿している様は、本当に辛そうでした


当然ながら病院へ連れて行きます
検査の結果、猫特有の「尿路結石」と診断されて
抗生剤と、たまりきった尿をたっぷり出してもらう処置を数日続けると
どうにか、元通りになって、一息です
しかし、再発の時期がどんどん早まってくるので、医師がMRI検査をしてくれました
何と・・腎不全を起こし始めの症状だと診断結果が出されると
さ~どうする?どうしましょう・・ですよね
処置方法は、色々あるそうですが、とにかく「餌療法」を試みてから
その後の事を考えましょうと、生ぬるい診断で帰宅したのです
(餌療法、是にはややペット業界が絡んでいませんか?)


その当時、ペットショップで買っていた餌も、決して安物では無かった筈
むしろ、エサだけにはこだわっていたのですが
上には、上があるもので、通常の餌の数倍はしていました
が、だからと言って、医師の助言を無視するわけにはいかない
従って、月に一度の健診を兼ねて、高額な餌を処方していました
お陰様で、再発はしていましたが、次第にサイクルが遠のくようになったのです
5年間、飼い主の太っ腹のお陰でした・・よね(笑)


所がある日、やはり同じような症状が出始めたので
慣れた飼い主は、常備薬として置いておいた抗生物質を飲ませたのです
が、今回は、いつもとは様子が違うじゃないですか
病院へ連れて行くと、検査を余儀なくされる
医者は神妙な顔つきで
「残念ですが、あまりよろしくない現状です、何時あの世に召されても」
「え?それ、どういう意味ですか」
「今朝もしっかり餌を食べましたよ、排尿もどうにか出てますよ」
飼い主は、医師の診断結果が信用できない、当たり前ですよ
元気じゃないけど、死ぬほどの症状じゃないんですから
容易く、判断を下してほしくない・・怒りにも似た思いで抗議しました
しかし、医師の決意ともとれる会話は、覆すことが無かった


渋々病院を後にした飼い主は、一先ず我が家へ連れ帰ってきたのです
が、どうしても信じられない!気持ちと、何故か許せない!といった気持ち
そして、その結果・・
もう一軒、病院を訪ねる事にした、そこで同じ結果が出れば、諦めよう!
いつもの病院から検査結果をすべて撤退した封筒を持参して診察室へ
その病院の医師は、封筒の中身を長い時間かけて目を通し終えると
では、もう一点だけ検査をさせてください、と丁寧に申し入れてくれた
「一点でも、二点でも、納得のいく答えをください」
飼い主の悲鳴に近い言葉を背に、医師は別の部屋へとキキを連れて行った
かなり時間をかけて、丁寧なる診察と検査を終えたキキは
見た目にも、元気を取り戻したかに見えるのは?飼い主の欲目?
医師は静かに語り掛けるように、諭してくれる風に
「実はですね、なるほど、腎臓機能は決して褒められるものではありません」
そして、続ける
「しかし、明日どうなる程のものでもと、僕は判断しますよ」
またしても、続ける
「今回は、膀胱炎でしたよ、尿路結石ではないですよ」
私は、信じられない言葉の羅列を聞くような想いでいると
医師はこう締めくくってくれた
「確かに、腎機能も尿路結石もあったと思います
そして、今でも、この先も、無いとは言えませんが、現段階では収まっています」
「おそらく、餌療法が功を成したと考えられますよ」


「じゃ、今回の、症状は?」と私は食い下がって問うと
「膀胱炎ですが、かなり強い抗生剤の副作用かもしれませんよ」
・・・・・?????
「猫も、人間同様、神経が一点に集中すると、症状が出るんです」
「慢性化しやすいことで、どんどん強烈な薬を与えると、副作用も出ます」
「その症状が、膀胱炎を誘発することもあります」
「一度、自然に治癒するか、薬をやめても構いませんよ」
何たる判断でしょう・・飼い主の方が、過敏になりすぎたのかもしれない
そうだと!とは仰らないが、一理あり・・と何故か素直に納得したのでした


さて、その後ですか?
そうですね、その後、キキが病院の門をくぐることは?
う~ん・・数える程もなかったと記憶しています
そして、大往生の19歳(推定)まで、自然体の姿を保ってあの世へ旅立ちました


餌療法ですか?
5年は続けましたが、いつの間にか、皆と同じものを食べる生活に戻りました




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